書きまくる・目と手から覚えるタイプの人へ

耳から覚える方がいらっしゃる一方で、目から覚えるというタイプの方もいらっしゃるでしょう。そういう方は、目とそれから手も使って、身体に刷り込む方法が覚えやすいものです。手を使って繰り返しものを書くと大変記憶が定着しやすいと言われていますし、自分で書いていくものもそのまま目にするわけですから、それが目からまたインプットされ、一石二鳥でもあるのです。

単語は、子供の頃の漢字の書き取りのように、何度も何度も書きましょう。単調なようで意外と楽しい学習方法です。また、書き物をする場合は、ノートや筆記用具などのツールをお気に入りにすると、気分も上がって楽しく続けられます。ちょっと奮発して良いものを揃え、それを使うこと自体を楽しみにしてみたり、その国をイメージさせるデザインのものを使って気分を盛り上げても良いですね。

テキストは何度も何度も読みましょう。語学の達人は、ひとつのテキストを何度も読み返して自分のものにしているようです。飽きてしまうようなら、同じレベル程度のテキストを何冊か揃えてローテーションで読んでみましょう。一巡してもう一度読む頃には意外と忘れているものですし、同じことを説明している部分でもテキストが違うと表現の仕方が違い、ひとつのテキストでは今ひとつ理解できなかったところがこちらの説明ではぴんときた、もしくは両方読んで初めてよくわかったということもあるものです。

そしてそこに書かれている例文などを、どんどん書き写していきましょう。最初は丸写しで大丈夫。例文を繰り返し書いていけばその言葉にだんだん馴染んでいきますし、文章というのは写してでも自分の手で書いてみると、なぜか不思議とその文の構成が、読んだだけの時よりクリアに見えてくることがあるのです。それを重ねれば、例文をそのまま覚えられるだけでなく、作文能力もついてきますね。

書き取る文章をいろいろと選んでみるのも楽しいもの。テキストの例文ももちろん良いですし、覚えておきたい会話文や決まり文句でも楽しい。いくらか単語が書けるようになっていれば、ちょっとしたメモを外国語で書くこともできます。また、テキストによってはその国の文学作品などの名文が載っていることもありますので、そうしたものを書き写せば上級者の気分ですし、センスも身に付きますし、暗誦できるようにまでなっていれば、大きな財産になることでしょう。

書くと言えば、外国語で日記や手帳を書こうという勉強法も注目されています。そのためのテキストも出ていますので、気になったら目を通してみて下さい。ごく単文でも簡単な文でも、日記を書くというかたちで外国語に触れる機会を増やす、生活習慣に外国語を取り込むというのは、たいへん有効だと思います。手帳のように頻繁に目を通すツールに外国語を使うのも同様に有効だと考えられますし、手帳の場合は、覚え書きとして、単語のみをどんどん書き込んでいくこともできますので、日記より、取り入れやすく続きやすいかもしれません。

文に触れる楽しみ方はたくさんあります。ぜひたくさんの言葉や文章に、目でそして手で書き写して、触れていって下さい。