聞き倒す・耳から覚えるタイプの人へ

語学は目からも耳からもトータルに学習していくものですが、人にはそれぞれ得意な学習の方法があります。大きく分けて、耳から覚えるのが得意な人と目から覚えるのが得意の人に分かれるようです。ですので自分がどちらのタイプなのか、知っておくのは学習の効率アップにはかなり大切なことになります。得意なことから入って行くほうが、当然ながらかなり早道になるからです。

自分は耳から覚える方だ、と思う方はぜひ、ツールや細切れ時間を駆使して、可能な限り外国語を耳に触れさせましょう。耳から入れる教材にはさまざまなものがあります。本屋さんで買えるテキストにはCD付きのものが多いですし、NHKのラジオ講座は、過去に放送されたものも含めて、番組のCDが販売されています。NHKのラジオ語学講座については、一週間遅れで前の週の放送をサイトから聴けるサービスもあるのでそれを活用することもできます。

ネットの語学学習サイトに行けば音声配信をやっていますし、スマホであれば海外のラジオを聴くアプリが存在します。もちろん外国語の音楽は、CDやネット配信などで手に入れることができますね。朗読のCD付きの洋書も見かけることがあって、これなどはスクリプト付きのCDでしかも生の文学にも触れられてしまうので、学習に適した商品ではないかと思います。

ひたすらただ耳で聞くだけでも、その言葉のリズムや調子が身につくものです。聞けば聞くほど、次第にその言葉に耳が慣れていくので、移動などの時にはそれを目的にとにかく音を浴びていきましょう。一方環境が整うようなら、やはり集中して聴くと、一層効果が上がります。集中して教材を聴く学習方法に、シャドーイングとディクテーションというものがあります。

シャドーイングとは、耳から聞こえる言葉をそのまま追って口から発音していく方法。聴いたはしからそのまま声に出していくのです。ディクテーションというのは、一文ごと(慣れて来るとすこし長めに)に区切って音声を聞き、今聴いた文章を紙に書き出していくという方法です。

シャドーイングもある程度そうなのですが、ディクテーションは特に、単語力がない場合にはほとんど書けなくなってきます。ヒアリングは一般的にそうなのですが、知らない単語はまず聞き取れません。その意味で単語力というのが学習のキーにやっぱりなっていくのです。リスニングと並行して、ぜひ単語の学習にも力を入れておいて下さい。

聴き始めた頃は全く聞き取れなかった言葉が、少し経つと普通に聞き取れるようになっている、そしてなんて簡単だったんだと思えるようになるのですが、その時はやはり嬉しくなります。そういう意味でリスニングは学習効果が体感しやすい分野ではないかと思いますので、その喜びを楽しみに頑張ってみましょう。

先程のシャドーイングですが、口に出すだけでなくさらに、自分が発音した音声を録音して、聴いてみるのも有効です。最初は思っていたより不自然な発音をしてしまっていることにびっくりしますが、繰り返していくうちに、滑らかな発音になっていくのがわかります。

覚えたことを声に出し、その自分の声を耳で聞くというのは効果の高い学習方法だと言われていますので、例文なども音読して、それを聞き返して復習しましょう。